発声編A 〜活舌〜

なんでこれが必要なのか。それはもうおわかりですね?前の研究と同じようにお客さんに声をきちんと届かせるためです。
ただ、活舌はかなりの人が苦手ではないでしょうか?
理論的な部分 なぜ多くの人が活舌がにがてなのでしょう? それは言葉を発音する時にしっかり発音されていなかったり、次の言葉と発音の仕方がかぶってしまったりするからです。
では、どのような部分が発音しにくかったり、かぶってしまったりするのでしょう。
言葉の発音というのは子音の形(唇や舌)と母音でできています。 活舌を良くするには、一語づつの発音にきをつけ、一語づつ区切って発音することが大切です。
では、どのように区切ればよいのでしょう。

子音は口の形や舌の位置で区別をすることができるので、そこに気をつければ大丈夫なはずです。
この子音の形は発声の本を見れば大抵のっているでしょう。
これに気を付けて直らないようなら問題は母音の発声です。まあどちらにしても母音の練習からはじめましょう。
練習方@ 『あいうえお』だけを連続的に発音します。
この時、音の区別がしっかりつくようにきをつける。この時台本の台詞を母音だけで読むのもよいと思う。
ポイントとしては腹筋をしっかりつかって一語づつ発音する感じで。

例)
貴行:ふと気が付くと、そこにはいつもと変わらない町があった。でも新しい銀河鉄道に乗る前とは全く違って見えた。
         ↓
貴行:うおいあううお、おおいあいうおおああああいあいああっあ。えおあああいいいんあえうおういおうあえおああっあういあっえいえあ。

(小森健太郎作『サクラサク〜もう一つの銀河鉄道〜』より)

練習方A
よく聞く活舌練習に『あめんぼあかいなああいうえお・・・』というのがある。 要は言いにくい言葉を言っていけばいいのである。
練習方B
上の『あめんぼ・・・』の他にもう一つ『50音の羅列』(けんがかってに付けた名前)これは某有名劇団でも行われているようだ。
これは『あいうえおいうえおあうえおあいえおあいうおあいうえ』が1フレーズで、あ行〜わ行までやる。
実際は『あ〜え』までを2回繰り返すのをあ行〜わ行までやる。実際のやり方は右のトコロで見てくれ。
練習方C 早口言葉。これは誰でも知ってると思う。
『隣の柿はよく客食う柿だ』・・・かんだ・・・『隣の客はよく柿くう客だ』や『かえるぴょこぴょこみぴょこぴょこあわせてぴょこぴょこむぴょこぴょこ』などがよく知られている。
早口言葉は早口でサラサラっと流してしまって実は言えていないということもあるのでゆっくり(とは言ってもゆっくりすぎてはいけない)言うのもよいだろう。
練習方法D よく『ら行とだ行』『なとあ』のように発音別の音になってしまうことはないだろうか? 実際は違うはずの発音が混同されてしまうのだ。
人によって苦手なところは違うから、2人組みなどになって聞き合おう。
これは何か文章を読んだほうがいいだろう。 例えば『ら』が『だ』に聞こえるなら、『ら』と『だ』を『らだらだらだらだ』と交互に発音してみよう。 そして自分で発音の仕方の違いを感じることが大切である。この時も他の人に聞いてもらうと良いだろう。 自分が『らだらだ』ではなく『だらだら』と発音しているかもしれないからだ。
台詞を読んでいく上で 上記の研究をがんばって練習していれば、それなりに活舌はよくなるであろう。
しかし、実際に台詞をしゃべっている人が一語一語『ふ・と・き・が・つ・く・と』というように発音するのは変だし、 聞いている方もわからないであろう。
一語一語意識して発音できるようになれば、次は文章を読む練習である。 ここで書き記すとまた長くなるので、またの台詞練習編で詳しく書くことにしよう。