大道具編D 〜パネルを作る〜

パネルとは言ってももちろん用途によって様々な大きさ、形のパネルを作る必要はある。が、やはり基本となる大きさ は決まっている。予想のつく人もいるかもしれないが、ちょうど1間分。つまり1800mm×900mmの大きさである。なぜこ の大きさが基本であるかというと、やはり舞台が尺貫法を元に作られているのが主流だからである。また、ベニヤ板の加工もこの大 きさであるととても扱いやすいのである。

木材の切断や、釘打ちに関しては2度3度と繰り返すことになってしまうので前回までの章を参照してほしい。

1.小割を切る
必要な小割りの長さと本数は次の通りである。
3cm×4cm×180cm 2本
3cm×4cm×82cm 3本

2 小割を組む
図1のような形になるように小割りを組む。

図1

3 ベニヤを貼る
ベニヤも厚さがいろいろあるが、とりあえずここでは3mmベニヤを使う。前章で書いたように釘の長さは打ち込む対象の3分の2 以上うまるくらいの長さかもしくは貼る板の厚さの3倍以上の長さがあれば十分であるので、短い19mmの釘を使う。もちろんこ れよりも短くても長くても大丈夫だが。(もちろんあまり長すぎてもダメ)

図2

図2のようにまず角に一本釘を打ち、位置を決定する。

図3

だいたい30cm間隔くらいで釘を打っていく。このとき隣へ隣りへと打っていくと、ベニヤがたるまないので良い。ただし、ベニヤが図3のように曲がっていないかは気をつけてやらないといけない。しかし、後述のように、ベニヤは少し大きめなので、はみ出すだけなら別にかまわない。

4 次にやることはベニヤのカット 実はベニヤ板はあらかじめ少し大きめに作られている(だいたい182×91くらいで、完全な長方形ではない)。そのためはみ出 してしまう部分ができるはずである。その部分をカッター等を用いて切り落とす。

パネルに関してはあまりヤスリ掛けは必要ない。実際その上に人が乗って演技することもないし、パネルをそのまま使うということ も、まずないからである。

パネルの応用として平台や山台がある。平台はベニヤの代わりにコンパネもしくは合板を使い、さらに側面に使用する木材も小割で はなく、3cm×10.5cmの厚さの板を使うのである。
山台は平台の特殊な形の物で、高さや幅が違うのである。
平台 山台・例1 山台・例2