台詞練習編

@  新聞読み

新聞の記事をなんでもよいから読む。この時気をつけることは
1. 『、』で1/2文字、『。』で1文字分の間隔を空ける。句読点が一つの文の区切りだからである。 『、』と『。』の違いは『。』だとそこで台詞の意味が切れて、 『、』だと意味は切れないが切ったほうが次の言葉がわかりやすい時などである。
2. アクセントに気をつける。東京総合信用(だったかな)のcmを知ってるかな? アクセントは頭に!と言っているやつだ。 これの場合、アクセントが頭にあると『東総信』だが、アクセントが尻にあると『闘争心』になってしまう。 アクセントが違うと全く違うものになってしまうので、普段から気をつけること。 教授は昔『とりあえず』のアクセントで指摘された。
3. 文章の意味を考えて読む。 台詞は単語のかたまりではあるが、単語が羅列されているだけでは聞いていても理解しにくい。 その台詞はどのようなことを言いたいのか、それを理解させるのにはどのように言ったらよいのかを考える。
ただしあくまで台詞なのでわざとっぽくてはだめ。
4. 大きな声で活舌よく!これは台詞練習と同じなのだからココは基本。

A  外郎売を読む

これもよく知られていると思う。 『拙者親方と申すは、お立ち会いにも先だってご存知のお方もござりましょ・・・』というやつだ。 ただの早口言葉よりはこちらの方が台詞を読むのに近いだろう。 実はこれ、アナウンサーの練習にも使っているらしいすごいものなのだ。

B  実際に台詞を読んでいってみよう。

1. まずは一通り読んでみる。そして自分が苦手なところ、言いにくいところをチェックする。 特に同じ母音が続くところや同じ言葉がならんでいるところが言いにくいだろう。この時、『、』や『。』にも注意する。 チェックできたらまずは前の研究(発声編B)で紹介したように1語づつ発音していく。そしてだんだん間をつめていく。
2. ここまでは今までの研究を使ったもの。 発声編Bでも言ったようにこのままではブツギレの言葉である。 また、新聞読みでも言ったように文章の意味の他に今度は役の感情も必要になってくる。 感情については感情表現編や演技編でしょうかいする。ここではまず自分の気持ちで練習することをお勧めする。
3. 文章の次は自分の台詞。自分の台詞とは言っても長台詞などのこと。 これも新聞読みと同じでブツブツ意味が切れてはうまく相手に伝わらない。 しかし切れ目を無くすわけにはいかないし、意味はつなげなければならない。 さて、どうしたらその感覚をつかめるだろうか? 答えは前の研究と矛盾するようだが、いったん『、』や『。』をあまり気にせず読んでみよう。 意味がどのように言えばわかるのかわかったら普通に言っていけばよい。
4. ブレスポイントを作る。これは『、』や『。』とは別に台詞の意味の上で息継ぎをする部分である。 確かに『、』や『。』で息継ぎをした方が意味として伝わりやすいとは思う。 しかしどうしても続かない場合、台詞の中で意味の切れそうな場所(切っても大丈夫そうな場所)で息継ぎをすれば、 妙なところで息が切れてしまうよりずっと意味は伝わりやすいはずである。