小道具編@ 〜小道具とは〜

舞台で役者が演技する上であると便利なものである、小道具。あると便利ということは絶対に必要というわけでもない。
では、小道具を使う使わないにはどのような基準があるのだろうか。
@ 大道具との違い
大道具編Aでも示しているとおり、大道具と小道具の違いは『背景となっているか』である。さらに小道具の視点から考えると、『あるといいなぁ』『脚本に書いてあるから』という側面が強い。
具体的に書くと脚本の舞台設定が部屋の中である場合、『壁』は必要だが、『ラジカセ』は必要ないのである。
A 必要か
結論から言うと、どちらでもない。というのは某惑星Pという集団ではパワーマイムにより小道具を使わない作風が確立していたし、劇団T座では様々な小道具を使う。
つまり、小道具が必要であるかという結論を出すには、まず、脚本をしっかりと読んで具体的にいろいろな物を客に見せたいか、マイムなどで見せたいかを考えることが第一である。
B 判断基準は?
一概には言えないが、『ストーリーにパワーがあるもの』もしくは『幻想やファンタジー的であるもの』が小道具を使用しない場合が多い。またその逆に『静かなストーリー』や『現実が舞台である』ものが小道具を使用する場合が多い。
それともう一つ。小道具のプランニングを行う時には大道具との連携が最も重要となってくる。どこに何を置くのか、という部分でどうしてもこれは必要だというものが出てくる可能性があるからだ。
またもう一つの判断基準として、全体のバランスや世界観も考えられる。
例えば、舞台で部屋を表現する場合、実際の部屋ではこれがあるから
やこれではみた感じ部屋として殺風景だから
という理由で様々な小道具を置いてしまうと、舞台としてごちゃごちゃしてしまい見づらくなってしまう場合がある。
適正を考えるということが大切なのである。