発声編B 〜声を長く出そう〜


さあ、これまでの研究で、声を大きくしたり、活舌のことについてはわかったと思う。
しかし、声も長く出なくてはいけない。 というのは『台詞練習編』 で記したように台詞の中の意味の区切りまでは息を続かせないといけないからである。 区切まで続かなければ意味が途中で切れてしまい、観客に意味が伝わりにくいからである。

@長く息を吸って長く息を吐く
まずやはり基本は腹式呼吸である。これは、「発声のしくみ」にも書いてあるように、肺活量が多くなるためである。
ゆっくりと息を吸ったらまた、今度はゆっくりと吐き出す。 この時歯のすきまから息を出すように『スーーー』と出すと良い。 息をゆっくり吐くコツとしては入れた空気を出さないように意識しながら吐くことである。 また、手を口の前に当てているとわかりやすい。

Aロングトーン

一定時間息を吸って、『あーー』と長い時間発声するのである。実際に声を出して確認してみることができる。
例)

準備してください(息を吐くなど、呼吸を整える)5〜7秒

ブリーズイン(息を吸う)5秒

アウト(できる限り長く発声)

この発声で最低17秒以上はつづけられるようになってもらいたい。ちょっとした長台詞の時に、これくらいあると便利である。
ただし、この時に小さな声で長く続けられるようになってもまるで意味がない。
というのは、舞台では蚊の鳴くような声で台詞を喋ることはまずないことが挙げられる。せめて舞台で普段発声する程度の大きさでやらなければ、舞台に立ったときに使い物にならないからである。